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階段の上がりやすさ

2階建住宅において大抵、2階が寝室の家が多いかと思います。

そうすると朝起きて何かしら行動するには1階に降りる必要があり、そうすると

必ず階段を通過することになると思います。

その階段なのですが建築基準法はもちろん、住宅金融公庫の

「バリアフリー性に関する基準(高齢者等配慮対策等級3)に係る仕様」にて決められている

数値があります。

建築基準法は階段の幅750mm蹴上230mm以下踏面150mm以上と、住宅の階段に関する規定がありますが

住宅金融公庫にて決められている数字は

①階段の勾配は(蹴上/踏面)を22/21以下にする

②踏面を19.5cm以上にする

③踏面と蹴上の関係を550mm≦踏面+蹴上×2≦650mmとする。

なのですが、①の勾配は1階床から2階床までの高さ2700mm(2m70cm)階段の段数14段だと仮定し

1段の蹴上高さが192.8...mm踏面が大体210mm~227.5mmが多いので当てはめると

192.8/210は0.91、22/21=1.04より小さいので適合するとなります。

階段.jpg

②はそのままの数字で③が550≦210+192.8×2≦650を計算すると、550≦595.6≦650となり適合してます。

普通は蹴上(足を上げる高さ)が低くて踏面(足を乗っける奥行き)が広ければ上りやすそうなのですが

試しに踏面を広く300mm程とってみると300+192.8×2=685.6で650以上になってしまいます。

階段300.jpg

奥行きが長いので1歩を長くしないと次の段に届きませんもっと広ければ1歩2歩と1段を

2歩かけて歩くことが出来るのかもしれませんが中途半端に広いと歩きづらくなってしまいます。

逆に蹴上の方を低く100mmにすると210+100×2=410、550以下範囲外。

階段100.jpg

1段の高さが約半分、2階まで上がるのに27段、約倍の回数足を上げなければなりません。

昇りやすさは上がるのかもしれませんが、2階まで昇る労力は倍になります。

このように階段には上がりやすい高さと奥行きがある程度決まっております。

このほかにも等級4や5と言ったさらに厳しい範囲で摘要される基準もありますが

高齢者や障碍者でも行き来しやすいように工夫されているのが「バリアフリー性に関する基準」です、

階段の蹴上と踏面だけでも事細かに数値が設定されてます。

気になったら自宅の階段測ってみるのも悪くないのかもしれませんね。

山崎

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