設計部ログ
小屋裏換気
2025.02.25 UP
今回は小屋裏換気について
木造住宅の屋根と、その階の最上階の天井に上にあるスペース、小屋裏には
必ず換気をしなければなりません。
三角屋根や勾配屋根は軒天に換気部材設けられていることが多く、
見た目もわかりやすいのですが、無落雪工法(ダクト屋根)や陸屋根などの
軒天が無いもしくは少ない屋根の小屋裏換気はどこにあるのかと言うと
ちょうど、外壁と屋根の鉄板の境目に軒換気材が入っています。
断面的に言うとこんな感じ
この換気材がハニカム状になっていて小屋裏を換気してます。
この換気材が十分に無いと、小屋裏にたまった湿気が抜けなく、木材が腐ったり
天井の上にある断熱材、ブローイングやグラスウール等が湿気って断熱性能の低下
を引き起こしてしまします。
また、無落雪工法の屋根は屋根の上に雪を乗っけて置く工法のため冬は常時、
雪が積もってます、その時もこの換気が重要になります。
部屋の熱が断熱材で断熱しててもわずかに熱が伝ってしまいます、
その熱が屋根の上の雪を溶かし、夜には冷えて再度、凍る。
その時、屋根板金と屋根板金のつなぎ目に沁み込んだ水が氷ると、
つなぎ目に隙間が出来ます。(水が氷ると体積が増えるため)
ですので、出来るだけ屋根の上の雪は融かしたくない。
(融かすのは春になって外気温で自然に溶けるようにしたい)
そこで、この小屋裏換気が必要に、小屋裏換気があると空気と一緒に
気温も入ってきて、小屋裏が外気温と一緒になり雪が融けるのを防いでくれます。
この2cm程度のわずかな隙間が建物を長持ちさせる重要なファクターとなってます
と言う話でした。
山崎